「……あ、起きましたか」








「…あ、れ?かえで、ちゃ、」








あれ?







ぼんやりとした視界の中、見えるのはあたしの友達、楓ちゃん。








「こんなところで寝てたら風邪引いちゃいますよ?」








「………んー………………あれ?双子は?あの辛気臭い森は?」







「?」








楓ちゃんは首を傾げてあたしを見た。









……………あれ?









「今さっきここに、金髪の猫と色気猫がいたんだけど」







「?夢じゃないですか?」






「……そんなことないと思うんだけどなぁ」










夢、にしてはリアルだったような。









あれ、あれ?









「んぅぅぅ……絶対、夢じゃないと思うんだけどな」










ぐぐぐ、頭を抱える。……だって、







だって寝る前のあの温もりは夢なんかじゃない。










「……んー」








「……?よくわかんないですが…明日から高校ですよ、高校!楽しみですねえ!」







「うん………」







めずらしくテンション高く、目をきらきらさせて早口で話す楓ちゃん。






ちょっぴり腑が落ちないところもある、けど。









……あたしも、さっきのことは忘れて早く準備しよう。











――――――――――――――………











次の日学校に着いたあたしが、夢で見たような二人と出会って白目を剥くのは、また別の話。










――――――――






(今気づいたんだが楓ちゃんの登場が異常に早かった…確か本編もっと後だ…すみません)