「え、わああああぁぁぁああ!?!?」
一瞬。本当に一瞬の間にあたしは兵士に囲まれる。
待って待っておいおいおい!これって捕まったら打ち首になっちゃうんでしょ!?
「やだやだやだやだ離して離して離せ!!」
じたばた足を動かす。それでもだんだん押されていく。
「~~~~っ、」
何か武器になるものはないか、きょろきょろ探し始めた時。
「おいおいー。困っちゃうよ桃真くん。泣いちゃうよ~、しくしく」
「オマエ、なに捕まってんだよ、だっせ」
「っ、」
「早く出てこいや」
ポンッと。
さっきまで兵士たちの所にいたのに、瞬きもできない間にあたしは金髪に、
「お、おおおおおお、ひ……!」
「何だよ」
………お姫様だっこ、とやらをされていて。

