「目隠ししてる間に…………変なことしないでよ」
「ん~?オマエにゃ変なことしねーよ。食指が動かねえし」
「……………」
「あ、それとも?わざと?やだー変なことしてほしーの~?へーんたー「黙れ」
「………オイ、兄貴。もう準備、できた」
「おー」
………どうやら準備は、あたしとは関係ないところで行われていたらしい。ていうかクイズに準備なんているのだろうか。
「よし」
という掛け声と共に、しゅるしゅるとタオルがほどかれる。目が見えるってすごくいいね。
タオルが取れた……と同時にあたしは、戸惑いを隠すことができなかった。
何故なら。
「……………髪、が………」
「お。気付くのはえーな」
にっと歯を見せて笑う金髪猫はもう、金髪ではなく。
兄と同じ、茶金色に変貌していた。
「実は俺ら双子なんだよね~」
「え、いやいやいや、なんであの一瞬でここまで変えられたの!?」
「それは秘密~」
だって、だってだって。
準備って言っても5分もなかったくらいなのに。

