「オマエってホントに気付いてねーんだよな。自分のこと」 「……は?」 「だよなあ」 はあ、と疲れたようにため息を吐く楓弥。なに、どうした。 「………あのスカートの丈、短すぎ。男に見られすぎ。オマエ気付かなさすぎ。……あと、」 「な、なに?……!」 耳元でぼそり、呟かれたその言葉に、今度はあたしが座り込む番だった。 「な、な、な、」 「ふん」 ふん、じゃなくて! な、なになにあの声! ドキドキ、鳴り止まないどころか増す心拍数。 「……っあほ!」 「あほで結構」