「っすき!」 最終的にあたしが折れて、楓弥を前にして口に出す。 よ、よしこれで離れてくれるかな、そう思って目を合わせる。 が。 「……ちゅーしよ」 「なんで!?」 「……無理。俺には無理なのです」 「何が!」 「我慢の仕様がありません」 「な、」 「俺も好き」 「な、っ!!」 さらっと、あまりにもさらっと言われた気がする。 な、なになになになに。