「いひゃひゃひゃひゃひゃい!!!はひふんはヘヘー!」
「なんて言ってるんですか楓弥君」
ほぼハ行しか言ってないからね。
そしてさ、無言の圧力を目だけで発してくるのはやめてもらえないかな桃真さん。怖いんだけど。
「どうしてさっき黙ってたの」
『……は?』
「どうしてさっき間違えられたのに黙ってたの」
ぱっと双子の頬を引っ張っていた手を放す。
ごめんね、ごめん。
「もしかしたら、あたしの身勝手な八つ当たりかもしれないけど。あたし今怒ってるんだよね」
それは自分があの場で動けなかったからとか。
勘違いをしたお母さんに腹が立ってるとか。
平気な双子に腹が立ってるとか。
色んな感情が混ざり合ってる怒り。

