奴らは多分、体育館で一番目立っていたと思う。 ………それは楓弥の髪色のせいでもあるんだけど。 双子にしかできないような息の合ったパスをして最後、楓弥がボールをゴールに向けて放つ。 するりとボールが網をすり抜ける。 「………スリーポイントじゃん、あの位置」 嘘でしょ。 「ナイスパスー」という楽しげな声と、ぱちん、という気持ちいい音がして、桃真とハイタッチしたと分かる。 凄い。