「やー今日さあ、俺当てられそーなんだよね。でも予習やってねーし。てことでほい、英和辞典」 「………」 えらそう。 「……アホじゃん」 「オーウ。ひどーい」 「………ぷ」 いや、アホでしょ。 少しだけ笑いがこみあげる。 「……あ、笑ったー」 「え、」 「や、なんか愛梨ってさあ、特定の…双子とか稲嶺さんとかしか喋ってないでしょ?だから俺が話しかけても笑うのかなーと」 「……へー。でもあたし普通の人間だから笑うよ?」 試しにもう一度、にっこり満面笑みで相澤くんを見る。