「お願いします楓ちゃんんんんん!!!」
「え、あ、いいんですけど……なんで、」
「それは聞かないでくれるかな?」
よし。楓ちゃんホント良い子!
ほーっと息をつき、席を移動させようと振り返り机に向かおうとした。
…………ら。
ぱちり。一瞬だけだけど目が合う。
あたしは硬直して動けなかったけど、金髪の奴はふいっと顔を背け、周りの男子と喋り始めた。
……もしかして、さっきの交換見られてた?
……………怒っちゃった?いや、前から怒ってるか。
………違うよ、楓弥が嫌いだから交換したわけじゃないよ。と言えたらどんなに楽か。

