「……さぁどうする?大人しく話す?それとも、」 そう言って奴はぐぐっと距離を縮め、ぴとりと人差し指をあたしの唇に這わせ、つつーっと妖艶になぞった。 「ホントにやらしーコト、する?」 ――――どうして奴は男のくせにこんなに色気があるんだろう。 「………話します」 「おー。えらいえらい」 あんたがそうさせたんでしょ、とは言えず。 ………………ホントに話さなきゃいけないんだろうか、と葛藤しながらも。 「…………………昨日のあの時間に、」 ぼそぼそと、喋りだした。