『んー。言わないとぉ』 「言わないと?」 そこまで会話したところで。 がちゃり、すぐそこで音がした。 電話口から聞こえてくる声と、現実の…そばで聞こえてくる声が重なる。 悪い予感を感じながら、ゆっくりと振り返る、と。 「お部屋でえっちぃコト、しちゃうかも」 ……………そこにはいつもの妖しい微笑みをたたえた奴がいた。 「………………なんで鍵もってるの」 「あしたのご飯作るっていったら、ぶーちゃんのオカアサマが昨日快く預けてくれました。どうせ今日も仕事だろ?」 「……お母さん…」 最悪。