早く服を着て早く顔を洗って急いで靴を履いた。 合流する前に一人で楽しんじゃおう。 ひとり遊園地的なね。あれ、聞いただけだとかなり虚しい響きだけどまあ大丈夫だ。 楓ちゃんはもう出ていったようだ。そりゃそうか、もう朝の9時を過ぎてる。あたしからすれば早いんだけど、恐らく彼氏さんとは遠恋で、もともとここが彼氏さんの地元だとあたしは推測しているから会うこと自体難しいんだろう。 ただの推測だけど。 よし、準備完了。 がちゃ、と鍵を開けた。 ―――――――――しかし。