「…っ、」
掴まれた手首が痛い。
「まず何から遊ぶ?」
そんな軽い口調で言うな。
あたしは帰りたいんだ、手を離せ。
と言えばいいのに声が喉につっかえたように出てこない。
――――――――――――――――と。
「おい、ブス」
―――――――――――――――――――――ああ。
どうして奴はいつもいつも、あたしが泣きそうなときに現れるんだろう。
どうして目の前に来て、「もう大丈夫」というように手を差し伸べてくれるんだろう。
あたしが聞きなれたその声に振り返り。
一番に見えたのは太陽に反射されてきらきら輝く金色の髪。
「………ふう、や……」

