「ありがとね、稲嶺さん。物凄く助かった」 「…そうだったら嬉しいです」 俯いて頬を染めている稲嶺さん。 乙女だねー。 これなら遠足も楽しくなりそうだよ。良かった、流石に双子と3人だったらあたし不安だったよ。 この間なんてね、楓弥に英語の教科書ぶんどられたんだよ。あたし忘れたことになってるしね。 残念すぎることに席が隣だしね。しかも桃真なんて後ろの席にいるからね。 消しカス投げ放題だよね。 ……と、ちょっと現実からバイバイしていた。 「おいブス」 …………ら、強引に連れ戻された。