「……あ?……なんだアンタ」 「…ゃ、めてください……」 「…は?……邪魔よ、アンタ。退け」 「嫌、です」 「……あ?」 「嫌です……!」 ああ。 やっぱりあたしこの子好きだ。 ざ、と砂がこすれる音がして、あたしの目の前に影ができる。 少し震えているけど凛々しくまっすぐにたっている影。 ……なんかあたし泣きそう。 今日喋ったばかりの子が助けてくれるなんて思ってもみなかった。