「は、早く食べさせて」
「なんかそのセリフエローい」
桃真の発言とか、どうでもいい。
だって、だってさ。もんのすごーーーーく、美味しそうなんだもん!
半熟とろとろ卵がのったオムライス。
新鮮な緑にオーロラソースのかかったサラダ。
どの角度から見ても美味しそうな料理。
「じゃーあー……ブスがなんでも言うこと一つ聞くって言うんなら、食べさせてやってもいいけどぉ」
「何でもします!」
「……言ったな?」
「うん!」
「じゃ、食べていいぞ」
「キター!いただきます!」
——――そしてあたしはその瞬間、物凄く幸せな時間を過ごした。
“その瞬間”だけ。

