ふわりふわり……ああ、このままあたし本当に死んじゃうかも。お花畑がみえる。
あはは。そしたらあたし、お花いっぱい摘んで花かんむりつくろう。可愛いやつ。そんで楓弥にでもかぶってもらって写メとってやる……と、危ないところを彷徨っていた時。
急に腕を引かれてその勢いのまま倒れこむ。…あれ?お花畑がどこにもない。
代わりに真っ暗闇が広がっている。
「桃真テメーなにしてんだ!こんなん襲うとか…女に余程飢えてんのか!!」
真っ暗闇の中、耳だけ上から聞こえる楓弥の声を拾ってあたしの脳に到達。
ということは楓弥が帰ってきたわけで、あたしは楓弥に抱き留められてるわけで。
憎まれ口が尚も聞こえてくるけど――——――今はそんなこと気にしてられない。
桃真のアレは本気か?あれが桃真の本気か?
……………オソロシイ。
今度二人っきりになったら離れよう。

