ふわり。 そんな効果音がぴったりな香りに包まれながらあたしは、―――人間が出すものとは思えないような声を聞いた。 囁き声……というにはその声は収まり切らないだろう。 色気満載で、体全体を撫でられてる感覚に襲われ、あたしは気絶寸前だった。 「はははは破廉恥ぃぃい!!」 「破廉恥ぃ?色気もくそもねぇじゃないの~」 「無くていいし!離してよ!」 「やだね」 そう言いながらあたしの首元に頭をうずめ――——――やめよう。 説明したら余計、恥ずかしい。