そう言うと山下くんは静かに私の腕を放した。 それと同時に私は振り向かず中谷の元へと走った。 夕暮れに染まる部屋で静かに呟く。 「笑顔にするって決めたのに…泣いてた」 泣きそうな声で呟くその声は誰にも届かなかった…。