『もっとあるでしょ!? 好きな食べ物とか、好きなアーティストとか、趣味で集めてる物とか!』
『なんで俺に聞くんだよ。宗介に聞けばいいじゃん』
『あんただって幼なじみなんだから知ってるんじゃないの?』
『最近のあいつのことは知らねーよ。本人に聞けば?』
『それじゃ意味ないの! サプライズになんないじゃん!』
『お前は初カノが出来て舞い上がってる彼氏か』
『そんなツッコミ、』
上手くもなんともないしいらないから!
って書こうとしたら、ルーズリーフに影が落ちた。
うわ……見つかった。
おそるおそる顔を上げると、笑顔なのに目が笑ってない清水先生があたしたちを見下ろしていた。
「お前ら、いい度胸だな? そんなに俺の授業は退屈か?」
生まれてはじめて、廊下に立たされました。


