「おいこら藤村。そのひねくれたものの見方、どーにかしろよ」
島田光太郎があきれたみたいに口をはさむ。
へーえ。
そうやってすぐさまかばうんだ。
彼氏よりも先にかばっちゃうんだ。
「沙弥はお前とちがってひねくれてないから、イヤミなんて言わねーよ」
「あーそう。それはごめんね? 桂木さんだっけ? そっちこそすっごい美人でモデルみたいだけど、ほんとにやってたりする?」
「え。あ、ううん。わたしがモデルなんて……」
「あ~、でもモデルにしてはちょっとファッションセンスがないか。その長いスカートはどうかと思うよ。この辺で流行ってんの?」
ずっと気になってた、彼女の長いスカート。
ほっそりした脚を隠すそれは、お世辞にもおしゃれとは言えない。
ってゆーかダサい。
美少女が着てたとしても、ダサいもんはダサい。


