可愛くないって言わないで!!





次の日の昼休み。


給食を食べ終わると、廊下に面した窓にギャラリーがどんどん増えていく。

朝からずっとこんな調子。


噂が広がったのか、色んな学年、クラスからあたしを見に来てるらしい。

野次馬の7割は男子だ。



「藤村ぁ。お前は上野のパンダか?」



ちょっと引きぎみで、隣の島田光太郎が言う。


なんであたしのせい、みたいに言われなきゃなんないの。



「上野動物園、行ったことあんの?」


「ねーよ。ねーけどこんな感じだろ?」


「だから言ったじゃん。あたしは黙っててもこうなる運命なの」


「みんな趣味わりーんだなあ」


「ちょっと! それどう意味!?」