「お前ってほんと危なっかしいから、これからは俺が守ってやる。だから真衣。俺のもんになれよ」
まだ止まない野次の中、コウの囁きがあたしの耳に流しこまれる。
ぞくぞくっとした次の瞬間には、
「いってぇぇぇっ!!!?」
コウの頬を思いっきり平手打ちしていた。
「なにす……っ!?」
そして、怒るコウの首に抱きついて、
打ったばかりの赤くなった頬にキスをした。
「コウのバカ!」
「真衣?」
「ばかばかばかばかばかー!!」
ぎゅうぎゅう抱きついて、ひたすらばかと叫んだ。
コウはしばらく固まってたけど、やがてゆっくりとあたしの背を抱き寄せてくれた。
野次と歓声が入り乱れ、体育館の興奮はまったく収まりそうにない。
実行委員の男の子が遠慮がちに
「そろそろ終了したいんですが……」
と言ってくるまで、あたしたちは抱きしめあった。


