腕を組んで偉そうに答えると、
途端に体育かんにブーイングの嵐が吹き荒れた。
主に女子の声。
沙弥とのあまりのちがいに、腹が立つを通り越して笑えてきた。
「す、すごいブーイングです! そういえば藤村さん! 藤村さんが優勝していたら、ほっぺにちゅーのお相手は誰を指名する予定だったんですか!?」
「あー。そういうのはもういいじゃん。ちょっとマイク貸して」
「えっ!? あ!」
実行委員の男子からマイクをひったくって、あたしは前に出て沙弥の横に並んだ。
沙弥の勇気、もうちょっと後押しできることがあったよ。
「ほっぺにちゅーの提案者としてひとつ言わせてもらいまーす!」
引っこめ―!と野次が飛ぶ。
マジムカつく。
大人しく聞いてろっての。


