「真衣。ごめんね? これからはちゃんと配慮するから」
「気にしなくていいって。変に気をつかわれてもさ」
沙弥にはフツーに接してもらいたい。
大事な唯一の女友だちだもん。
あたしは沙弥と、対等でいたい。
「あ、あの。藤村さん……」
「あたしたち……ごめんなさい」
沙弥の友だちに一斉に頭を下げられて、苦笑い。
すっごい注目浴びちゃってるし。
こんなとこで謝られたら、許すしかないじゃん。
「あー。いいよいいよ。あたしもついケンカ腰になっちゃったし。でもさ、あたしけっこう沙弥のこと好きっていうか。大事にしたいと思ってんだよね。それだけ覚えといてよ」
沙弥の友だちは神妙な顔でうなずいて去っていった。
これでまあ、少しは信じてもらえたかな?
別にまた責められたって構わないけど。


