ど、どうしよ!
落ち着かない! そわそわする!
いよいよトイレに行こうとしたところで、肩にぽんと手が置かれた。
「ひゃっ!?」
うわ、もう来ちゃった!?
どきどきしながら振り返ると、笑顔で立っていたのは、
「……小津くん」
「ごめん、待った?」
爽やかイケメンメガネの小津くんでした。
がくっと膝から崩れ落ちそうだ。
でもよく考えればそうだよね。
一緒に資料探してくれて事情も知ってる小津くんに、代打を頼むのが自然だよ。
なにをあたしは期待してるんだ。
コウなわけないじゃん。バカじゃん。
恋ってこわい。
このあたしがバカになるなんて。
でも小津くんでほっとした。
ほっとした以上に、がっかりもしてるけど。


