「小津くん。そういうことだから、今日はわたし……」


「ああ、いいよ。俺も資料探し手伝うよ。たまには息抜きしないとね」



小津くん……いい奴。

さすが沙弥の彼氏。


前に意地悪とか思ってごめんなさい。



職員室に行って、清水先生に進路指導室をあけてもらった。



「こういうのは俺の仕事だし、小津と桂木は自分の勉強してきていいぞ?」


「いえ。わたしたちも息抜きになりますから」


「あたし、先生とふたりで進路探しとかやだ。うるさく言われそう」


「おい。まったく。藤村も、あの時は素直にしおらしくてかわいかったのになあ」



やれやれと嘆く先生。


あの時って、沙弥のこと相談した時の!?


本人の目の前でやめてよ!

恥ずかしいじゃん!