可愛くないって言わないで!!


バカだけど面白いしイイ奴だし。


あたしもこんな言い合いしてるけど、

こいつのこと、好きみたいだし。



あーもう。

ほんと屈辱。




「でもよかったよ」



コウは床に座りこんだまま、あたしを見上げて言った。



「あいつに、お前みたいな真剣に心配してくれるダチができて」



ニッと、底抜けに明るい笑顔。


ドキッとすると同時に、ズキッときた。



あたしの胸も忙しい。


恋をすると、みんなこんな風になるんだろうか。



「ありがとな、真衣」


「……あんたにお礼言われる筋合いないし」


「あいつの幼なじみとして言ってんだよ」




そんなのわかってる。


わかってるから、素直に受けとりたくないんじゃん。



ほんと、コウはバカだ。