「やっぱり裕二くんだった。足音が聞こえたのよ」
近寄ってくる女から二人を庇うように、男が間に割って入り立ちふさがる。
「こんな時間にお見舞い来てくれるなんて、珍しいね。今日は休講?」
男の陰にいる二人を気にも留めず、女は男の前で立ち止まり笑顔を向ける。
女の目に、男だけは確かに映っていた。
「どうせだったら日向も連れてきてくれたらいいのに。ちょっとぐらい、バレないって」
男に寄り添い、腕を絡める。
わざとらしいほど甘えた声を出す女に、男の後ろで青年が眉間が寄せる。
「ダメですよ、美緒さん。日向くんはまだ小さくて、面会は出来ないってお医者さんに言われたでしょう」
男は優しげな眼差しを女に向けながらも、うずくまる青年と少女に気を揉む。
近寄ってくる女から二人を庇うように、男が間に割って入り立ちふさがる。
「こんな時間にお見舞い来てくれるなんて、珍しいね。今日は休講?」
男の陰にいる二人を気にも留めず、女は男の前で立ち止まり笑顔を向ける。
女の目に、男だけは確かに映っていた。
「どうせだったら日向も連れてきてくれたらいいのに。ちょっとぐらい、バレないって」
男に寄り添い、腕を絡める。
わざとらしいほど甘えた声を出す女に、男の後ろで青年が眉間が寄せる。
「ダメですよ、美緒さん。日向くんはまだ小さくて、面会は出来ないってお医者さんに言われたでしょう」
男は優しげな眼差しを女に向けながらも、うずくまる青年と少女に気を揉む。



