「紫王菲‥‥」


「ん?‥‥」


「今までありがとう‥‥」


ギュ


あたしは今紫王菲の腕の中にいる


「そんなこというな‥‥」


「本当のことだよ」



「そんなこというなって!」


紫王菲の声が震えてる‥‥‥


「あたしね‥‥紫王菲に出会えて嬉しい

紫王菲に出会わなかったら‥‥

闇の中で生きてたから」



「俺も嬉しい‥‥欄に出会わなかったら

荒れてたよ」


「ありがとう本当にありがとう」

「俺もだありがとな」


「うん‥‥」



「泣きすぎて喉乾いたな

欄待ってろすぐ戻ってくる‥‥」


「うん‥‥」


ーーーガチャ


「さよなら‥‥紫王菲‥‥」


ありがとう


大好き


幸せだよ


出会えて本当によかったよ


あー

めまいがするなー

もー今更泣いたってしょうがないのに‥‥

笑わなきゃ


笑顔で
目を閉じた‥‥


もう目を覚ますこともなかった‥‥