「じゃあ、仲直りもできたことだし、お買い物しよ!」


「しゃあねぇな。
特別に夢希が気が済むまで買い物に付き合ってやるよ。」


「わーいっ!
月夜に荷物持ちになってもらおっと♪」


「おい!ふざけんなよ!?」


「あははっ!」


出会ってまだ1日しか経っていないのに、ここまで仲良くなれたのは、月夜の仕業なのだろうか?


私は人の心が読める訳じゃないから、月夜の考えていることはわからない。


そもそも死神がいたとしても、なぜ1ヶ月も前に、私の元に現れたのかもわからない。


そう思うと、知らないことがたくさんあるんだ。


ただひとつ、月夜は優しい。
今日感じたこの思いは誤解ではないと私は信じてる。


彼に屈して、惚れるつもりはないけれど、せめて1ヶ月の間で、彼のことを少しでも知ってから、死んでいきたいな。


こんなこと、月夜に言うつもりはないし、死神の存在を完全に認めた訳じゃないけれど、私の元に現れた死神が月夜でよかった。


これから月夜のせいで大変な目に遭うことは目に見えているのに、なぜこんな気持ちになれたかはよくわからないけどね。