「んー」

「音色、起きました?
すみませんね、お仕置きとはいえ気を失わせるなんて。」

「べーつにぃ?あたしの体力の問題だしぃ」


「私のお仕置きは後日行います」

「はー?さっきの奏斗の命令でしょーそれに奏斗は嫌だ」


「あー吸血されて意識飛ぶ方がいいと?」



実際全てにおいて嫌だ。
首を横に振った。

「なら、始めから考えて行動する事です」

「うざぁい」


「中学生なんですから」


中学生。

何がいいんだかわからない。

小学生の時はこんな言われなかった。
そして言われたとしても、こんなに苛々しなかったのに。


「目覚めたのか?汚れたから風呂入ってきた」

いつもサラサラしてる前髪が乱れてる。


「なら吸うなし」


「音色、もうそろそろ」

奏斗が鋭い目をさらに細める。
怒られる意味も良く分からないし。

でもしょうがないか。


「行くぞ!!」


「うん」


無理言って奏斗ではなくヘルメンに掴まらせてもらった。

「これっきりですよ」

「うん」

この間学校の先生にも「中学生なんだから」と色々言われた。

大人は嫌い。

話があると言われて、行ったら結局説教だし。

面倒くさいと言うと催促されるし。

ある意味人生めちゃくちゃだ。

これも全部…あの日の事がいけない。
この2人と出会ったのは、3ヶ月前の事だった。