ドキンドキン……
ドキンドキン……



たどり着いたホームの端で、心臓がうるさいくらいに音を立てる。


吉と出るか、凶と出るか……。


それは誰にもわからない。


でも、今伝えなければ絶対に後悔するような気がした。





いつの間にか集まったギャラリーに、訳がわからない様子で驚いている彼女。


そして、なかなか話を切り出せないオレ。



何とも言えない空気の中、彼女は言う。



「あの……あたし時間がないんですけど」


わざとらしく、腕時計を見る。



ここまで来たら、
言うしかない。



スゥ――


大きく息を吸い込むと、
オレは一気に言葉を発した。



「あのっ……櫻井円香さん!

ずっと前から好きでした!!

オレと付き合って下さいっ!」