今のところRENの口からは、否定や肯定を匂わす発言はされていない。 いつも会釈して去っていく。 あの日の蓮くんの言葉に、どこか期待していた自分が恥ずかしい。 “キス。腰砕けるくらいの” あんな言葉だけを残してから、約一ヶ月。 あたしたちは会っていない。 アパートでも見かけない。 忙しいのは、テレビや真子たちの情報を聞いていればわかる。 それでも帰ってこなさすぎやしないか、と思っていた矢先の熱愛報道。 あぁ、なるほど。 納得したような言葉とは裏腹に、胸が苦しくなるのがわかった。