「そういえば陽菜、彼氏とかいないの?」 「…いないよ」 大学に入って、数ヶ月。 実は告白っぽいことはされたんだけど、誰とも付き合いたいとは思わなくて断った。 ──それは、昔から。 「陽菜は、旦那様がいるもんね〜」 隣でニヤリと微笑んだのは、唯一同じ高校出身の親友、立花ゆりえ。 「え、旦那様!?」 「違うから!ゆりえ変なこと言わないでよ」 「ごめんごめん」