そのままあたしは偶然前にいた1人の女の子の背中に抱きついた。
「へっ?!…あ…おはよー、藍ー…。今日も朝から、元気ねー…。」
「おはよ、那奈…あんたはババアかよ!!那奈は寝ぼけすぎ。」
「ってか…藍が元気な日ってー…小林くんと登校…した日だよね?」
あたしは那奈に返事をする前に、抱きついたまま後ろを見て、あたしを必死に…なるべく不審な目で見られないよう自然的な感じに追いかけて来たであろう瑞木を睨み付けた。
瑞木はビクともせず、近づいてくる。
あたしは那奈の耳元でそっと囁くと、那奈は瑞木を思いっきり睨み付けた。
すると瑞木はあたしたちから離れた。
那奈の睨みは強いから、男の瑞木でもダメらしい。

