「ほらっ昔ってのはな、そんな昔じゃねえぜ??俺たちが付き合ってた頃のな……ってちょっ!!待てよ、藍っ!」


あたしは瑞木の話は聞かずに、信号の赤が青に変わったのを確認してスタスタ歩き出す。


その話、聞きたくないから。


確かにあたしたちは付き合ってた。

そして別れた。


あたしのワガママなのかもしれないけどさ……?

…仕方ないじゃん。



後ろから瑞木が叫んで追いかけてくる。

あたしは無視して歩いてく。