『世界』と『終』  ——僕がきみを殺したら——

アクリルプレートをつかみ、力まかせに剥がし取りたくもあるが、はずみで誤爆されてはたまらない。


力を入れているのは、手先だけなのに、背を汗がつたうのが分かる。


残された時間は、あと何分なのか———

時計の針を目で追うことはしなかった。

間に合わなければ、それはそれでいいと思っている。


なぜ————


力あまって、鍵の先が内部でみっしり絡み合う配線に触れてしまい、ひやりと手を引っこめる。