『世界』と『終』  ——僕がきみを殺したら——

「———そうして終さんは、次に、伊藤さんに殺されるよう定められました。

彼女に終さんを殺させ、わたしは証拠をつかんで警察に知らせれば、それでよかった。
“ 不穏分子” を二人、排除できる。そうしてわたしはまた元の世界に戻る」


「それがなぜ、今ここにいる?」


誰かに心寄せることは———・・西森はそうつぶやいた。
「不合理で愚かな行為ですね。見返りはないし」


まったくだ。理解できない。

「死神から人間に堕とされて、ここで死んだら、どうなる?」

「わたしにも分かりません。死んだらどうなるかは、誰にも分からない」

「爆弾を解除する方法は?」