「おもいっきり引かなくてもいいじゃん。」

私はつん。として前を向く。

すると愛奈は身を乗り出して

「ああ~!ごめんごめん!!」

思いっきり謝ってくる。

多分、こういうやりとりが面白くていつの間にか親友に
なってたんだろうなぁ~…♪

私はなおも謝ってくる愛奈を席に強引に押し戻し
別に良いよ。と呆れて言う。

よかった!とため息を付き愛奈は廊下の方をみながら
話しかけてきた。

「蒼那、今回の期末も1位じゃん!さっすがだね。」

廊下の張り紙には廊下側の私の席からでも見えるような
大きな文字で

1位:神澤蒼那 900点/900点

2位:宮本愛奈 899点/900点

いつも私と愛奈はトップの常連だ。

だから先生にも頼られていてなにかしらヒイキはしてくれる。

「え~。愛奈だって899じゃん。」

私と愛奈は廊下の張り紙を笑いながら見ていた。

授業なんて、聞かなくても分かるじゃん?

っていうのは私と愛奈の自論。

ま、期末前は小一時間ほど2人で勉強するけどね。

私は理系、特に数学が物凄く得意(というか好き)。

で、愛奈は文系。

だからもしも分からない所があっても教えあいっこ
できるというワケ。

ま、今のところお互いに聞き合い・教えあったことはないけどね。