私とアナタの復讐劇

いつもなら気まずい沈黙も
今では癒しの一つとして取り込まれている。


5時限が始まるチャイムが沈黙を破ってもなお
私達はジュースを飲みながら大空を見上げていた。


居心地良い場所はこの世にはそうないと思う。


たとえ見つかったとしてもあっけなく崩れ去って
しまうものが多い。


立ち入り禁止の屋上で鍵を持っているのは私と愛奈のみ。


理事長の妹という権限でもたらされた
この屋上という名のパラダイスは最高の居場所だ。


私はそう思いながら放課後までずっと空を見上げていた。