そして、それをカートの下段に
どさっと置くと、横のブーツを手に取った。



「この靴は、っ」


蒼那の表情が曇る。


どうしたのだろう。


うっすらと蒼那の体には怒りのオーラが
混じっているように感じられた。


声を掛けられなかった。


触れたら、蒼那が崩れてしまいそうで。



離れていってしまいそうで。