2人が出て行くと、花菜は笑ながら話し始めた。
「怒られちゃったね」
「仕方ない。花菜が目を覚ましたことが嬉しくて、ナースコールしろって言われていたのを忘れてたんだからな」
「フフフッ…ありがとう」
「さて、明日はきっと検査ばかりするだろうから、もう寝よう」
「うん。……あっ、奏くんはどうするの?」
「……その辺で適当に寝る」
「えぇーっ!そんなの体壊すよ?」
「大丈夫だ」
「……あっ!じゃぁ、このベッドで一緒に寝よう?ベッド広いし、2人で寝ても大丈夫だよ」
「…随分積極的だな。記憶を取り戻す前とじゃ全然違うな」
奏大は花菜を見て微笑んでいた。
そんな奏大の発言に、花菜は恥ずかしくなってしまったのか、俯いてしまった。

