新之介さん…シン君との初デートは初っ端から躓いたものの考えていた以上にとても楽しい時間で、食事の後に2人でブラブラとお店を覗いたり、会話をしながらお互いのこと少しずつ知っていく過程も嬉しくて…
私が緊張しないで居られたのは、たぶんシン君の包み込んでくれるような優しい雰囲気のせいなのかも知れない

あぁーシン君てゴールデンレトリバーみたい
大きくて優しくて人懐っこい感じがよく似ている

そう思いながら微笑んでいたら

「なにか面白いことあった?」

シン君に聞かれて焦ってしまう

「…あの…シン君ってゴールデンレトリバーに似てるなって思って…」
馬鹿正直に答える私

「…はぁ」

ため息をつくシン君

やっぱり失礼な発言だよね…
あぁーどうしよう悪気は無かったんだけどなぁー

「…兄貴にもよく言われる」

「えっ?」

「だから…龍兄にもおまえはイヌぽいって言われてるの!
世の中 俺様とかの、クールな眼差しで意地悪な男がモテモテだけど…
俺ってこんなんだし、彼女にデレデレで
思いっきりしっぽブンブン振って構って欲しそうに見えた?」

シン君は勘違いして落ち込んでいる?

「違うの…そうじゃなくて…
初めてのデートで緊張するかなぁーって思ってたのに
シン君が優しいからリラックスしてとても楽しいって思ったの…
大きくて優しくて人懐っこい感がゴールデンレトリバーに似てるなって思っただけなの
…ごめんね」

どうか気持ちが伝わって欲しいと一生懸命に説明をした

「世の中が俺様みたいな感じの人が良くても…
私は違う
シン君が…お日様みたいに優しい人が好き」