優花の失恋報告の日から一週間後のオルフェに、また4人で集まった…

「マスター先週は大声だしてお店に迷惑かけて…ごめんなさい」優花がマスターに深々と頭を下げた。

「優花ちゃん気にしなくてイイから、これからも足繁く通ってね!
ホントのところ先週も俺の判断ミスってのもあるしさぁ~
皆に気持ち良く飲んで貰うために、この店一応ナンパ禁止ってことにはなってるの…
彼らに注意を怠った俺の責任だから、俺からもごめんなさい…」

この店を利用するのはマスターの美味しいカクテルと軽食が魅力的であり
尚且つ学生にも良心的な価格設定、おまけに安心して飲める環境

だから出禁には絶対なりたくなかった

「君ら4人が来る日は男性客が大勢来てくれるし、助かってるよ」

ニコニコ笑ってマスターはカウンターの奥に戻って行った
マスターに言われて店内を見回せば…

私たち4人以外は、ほぼ男性客

ここでは好き放題会話が弾んで人の目なんて気にしたこと無かったなぁ~
私たちが気が付かないところでマスターがガードしてくれてたなんて…

感謝の気持ちで一杯になる

言葉は無くても4人とも同じ気持ちなんだと分かっていた…

だけど惚れっぽい優花はマスターのこと目をハートにして見てる?(立直り早ッ!)

「まぁ優花の件が無ければあんな失礼の奴と絡むことも無かったけどね」

「佳乃…酷いよ」

「あの今井ってやつ以外は真ともそうだったじゃない…アイツの相手をした私が一番割り食ったんだからね」

「で…おとといきやがれ!ね」

「音の隣の人が一番良かったよねぇ~楽しそうに会話が弾んでたし顔も一番イケてたよね?」

「でも優花…私…何だか彼に申し訳なくて…」

「音…なんで?」