仲間は三人。縄で縛られた男を一瞥すると、なんとも微妙な顔でこちらに歩いてきた。
「もう捕まえたのかよ〜。また手柄取られたちまった!」
「仲間はいないみたいだけど」
「失敗したんじゃね?」
と、茶化すように笑う同僚に夕凪は、いつもの事だと気にせず手招きする。
「ちょうどよかった。後始末任せてもいいか?ワケありの子がいてさ……」
幾分か年上の同僚に頼むと、ニヤニヤと笑い俺の腕の中で眠っている少女に目を向ける。
「……何だよ」
何と無く見られるのが嫌で、少女の頭を自分の胸に引き寄せる。
「その小屋に女達は監禁されてる。…俺、用事があるから」
早口で述べると少女の肩と膝裏に手を入れ持ちあげる。
同僚達は相変わらず意地悪な笑みを浮かべ、
「お前に女がいたとはなぁ」
「はぁ!?……別にそういうわけじゃないし、……あーもう俺行くから!」
ただ気になっただけで特に理由なんてない。
そう自分に言い聞かせ使い魔を呼んだ。
「サーシャル」
目の前に風が集まりその中心から一匹の猫が現れる。
こげ茶色の毛並みに翡翠のひとみ。しなやかに座るその姿からは、気品さえも漂っていた。
「あれ、珍しく人間バージョンじゃないのか。まぁいい、この子を休ませるから家に移動したいんだ」
「……ニャーオ?」
「はい、その何て言ってんの…みたいに首を傾げない。わかってるだろ」
「ニャー……」
しょうがないなというように猫は首を一振りし、夕凪の靴に片足を置く。
次の瞬間、紫に視界が染まる。少しの浮遊感に襲われた。

