玄関が、男物の靴でギューギューしている。

あれっ?いつもより多い?


姉がつかっていた隣の部屋の仕切りを開放してあり、タクトの部屋はかなり広い。


でも、男ばかりが6人もそろうと、やっぱりギューギューだ。


6人?? あれっ7人?


部屋の隅のソファーに、座ってるのは?


誰だ?


膝に乗せた雑誌を見ているので、顔は見えない。


でも・・・・なんか・・・。


私の視線が、その人に釘付けになっているのを察知したタクトが言った。


「あ、そうそう、紹介しておくわ。

あれ、サムライ。今度うちのバンドでキーボードで、はいってくれんねん」



「!!!!!(*_*)」


固まった。


固まった。


フリーズしてもーた。


サムライ君が顔をあげて、ニッコリ笑った。


「よろしく・・・あれっ」

そう言うと、少し考えるような顔をした。


「あぁ~、瑞穂の!」


わぁ、覚えてくれていたんだ。