午後一番の授業は国語。

瑞穂は国語の授業のことを
「先生とのデートタイム」
と呼ぶ。


瑞穂の大好きな、平井先生は背が高く、彫りの深い顔立ちをしている。

歌手の平井堅 似。

==どっちかとゆうたら、ものまねの「ヒライケンジ」に近いような気もするんやけど・・・・


ニックネームは当然、「ヒラケン」。


授業が始まった。

瑞穂は、頬を染めながら、先生の声に聞き入っている。

後ろの席では、紗理奈が爪の手入れをしている。

午後の授業は、眠い。

お弁当とは別に、内緒で持ち込んだお菓子をお腹いっぱい食べたせいだ。

上の階の音楽室からは、アリアが聞こえる。


少し離れた運動場からは、時折、歓声が聞こえてくる。

☆・・・風はあくまでも


   ☆・・・さやけく



       ☆ 吹きなずむ☆


ここちいい、


  「音」が耳に優しい。


これだけの条件がそろえば、不眠症の人でも即座に眠り姫になれるって、もんや。・・・zzz


あたしは、鉛筆を持ったまま。

まるでノートをとっているような姿勢のまま、眠ってしまっとった。


終礼のチャイムがなった。



「きりーつ、れいっ。ありがとうございました。」


終礼の挨拶で目がさめた。


0.5秒、みんなより遅れて、あたしはガタガタと椅子を鳴らしながら立った。


う~ぅ、頭がグラングランするぅ~

  (●o○;)ノ




ヒラケンが、教室を出て行くと同時に、瑞穂が駆け寄ってきた。


「なぁ~、素敵やろ!センセって」


目には、ハートマークが「てんこ盛り」


どんだけ、ハートマーク飛ばしたら、気ぃ済むのん?


おまけに、胸に手ぇ当ててるしぃ~。


「昔の漫画みたいやなぁ。もう、ええわ・・・・」


あたしは、マジに 裏けんで、つっこもうかと思うた。