左之は、厠に行くと言って部屋から出ていった。


そうして部屋に残された平助は、薫の寝顔を見ていた。


薫「すぅ………すぅ………」


平「よくも、まぁ新選組の幹部の前でそんなに無防備に寝れるよな。」


平助は、寝ている薫に話し掛けた。


平「俺達は壬生狼だぞ?何されるかわかんねぇじゃん。まぁ………思い出すまでは、一緒に居てやるけどよ。」





新選組は京の人々に"壬生狼"と呼ばれて、嫌われている。


京の人々は、長州贔屓の人が大半を占めていたのだ。





そして、彼ら………新選組はまだ知らない。


郁………薫が、長州の人間であるという驚愕の事実を一一一一一