土(ちっ、こんな奴等が"武士"と名乗るのか………!!)





俺は、会津藩士のはっきりしない様に苛ついた。


しかし、ここで口に出すのが駄目なことくらい、重々承知だ。





土「安心してください。きちんと報告はさせて頂きます。」


会「……………はぁ、分かった。では任せたぞ。」


土「畏まりました。」





俺が恭しく頭を下げると、会津のお偉方は後ろ髪を引かれながらも藩邸に戻っていった。


俺が其を見ていると、不意に背後に気配が現れた。





土「山崎、報告は任せたぞ。」


烝「承りました。」





俺は、山崎の返事を聞くなり池田屋に向かって歩き始めた。


辺りには段々、薄明かりが差し込み始めていた。